格安SIMの低速モードを比較した結果
格安SIMの中には、速度を低速に切り替える事でデータ消費がノーカウントとなるサービスを提供しているものがあります。
格安SIMの場合、大手通信キャリアから回線を借り入れてサービスを行っているため、料金と速度は経営上とても重要です。
格安SIMで速度を早くするには多くの通信容量を借り入れる必要があり、その分料金が高くなってしまいます。
そうなると格安SIMではなくなってしまいますので、料金と速度のバランスを取りながら、運用(経営)されているのが実情です。
そんな中、低速モードで使うユーザーが居る事で、少しでも大手通信キャリアから借り入れる通信容量を少なくすることが可能になる訳です。
そんな背景から、格安SIM各社では低速モードを導入する会社が増えています。
では、実際に低速モードでの通信はストレスなく使う事は可能なのでしょうか?
背景も踏まえて、低速モードについて見ていきましょう。
格安SIMの料金と速度の仕掛け
格安SIMの通信速度は、回線を大手通信キャリアから借り受けてサービスを行っている関係上、混雑時はどの格安SIMでも低下する傾向があります。
また、格安SIMの中にはそもそも多くの回線を借りていないため、速度が全くでないものも存在します。
イメージとして道路と車で例えると、大手通信キャリアで契約しているユーザーは全ての車線を使えますが、格安SIMで契約しているユーザーは一部の車線しか使う事が出来ません。
その一部の車線をユーザーがシェアする形になるため、混雑時は渋滞が発生し、速度が出なくなってしまう訳です。
格安SIMでは大手通信キャリアから回線を借りる際には、格安SIM会社の設備と大手通信キャリアの設備を接続し、その回線の容量に応じて格安SIM側が大手通信キャリアに対して料金を支払う形となっていて、その回線を借りる料金を格安SIMユーザーが負担している訳です。
よって、格安SIMの料金が安い=回線が少ないことになり、結果として低速になります。
大手通信キャリアから回線を借り入れる場合の料金は10Mbpsあたり、50~60万円掛かります。
これらを格安SIMユーザーでシェアする形になる訳ですから、低速でも致し方ないのが実際のところです。
この限られた回線を低速ユーザーが多くなることで速度低下を抑える事が出来き、多くの回線を借りなくても済むようにする仕組みが、低速モードになります。
低速モードを選ぶ3つのポイント
では、低速モードと呼ばれる速度制限機能がついている格安SIMを選ぶ場合、どの様な事に注意が必要なのでしょうか?
低速モードを選ぶポイントとしては、大きく3つのポイントがあります。
・低速モード時、無制限で使えるか?
・低速モードに手動で切り替えられるか?
・低速モード時の速度はどれくらいか?
低速モード時に無制限で使えるか?
低速モードがある格安SIMで無制限で使えるかどうかは大前提で必須となります。
格安SIMで低速モードにしてもデータ容量をカウントされてしまっては全くメリットはありません。
低速モードを使っていて、容量を超えてしまっては元も子も無くなってしまって、さらにはより低速な速度制限が掛かる事になってしまいます。
低速モードに手動で切り替えられるか?
低速モードは手動で切り替えられないと全く意味がありません。
必要に応じて、通信速度を切り替えられないと無駄にデータ容量を使ってしまってただ遅いだけになってしまいます。
一番理想的な使い方としては、低速モードを使って通信容量を節約し、翌月に繰り越しを行うのが一番良い使い方になります。
ほとんどの格安SIMの低速モードは、専用アプリかWebサイトから切り替えが可能です。
各格安SIM会社では、低速モードの事を節約モードや、ターボ機能など様々な呼び方で読んでいます。
それらの機能をスイッチでON/OFFする形で設定します。
低速モード時の速度はどれくらいか?
では、低速モード時の低速ってどれくらい低速なのでしょうか?
格安SIMの低速モード時の速度は、200kbps、300kbps、1Mbpsと様々です。
ちなみに大手通信キャリアで容量を使い切った場合の速度制限は128kbpsとなりますので、それよりはましな速度という事になります。
しかしながら、この低速モード時の速度はあくまでも速度制限をする速度で、実際は混雑状況等からこれ以下になる事があります。
200kbpsでは文字ベースのSNSなどは特にストレスなく使う事が可能ですが、写真を含んでいるSNSや地図アプリ、動画等はかなりストレスとなります。
音楽やラジオなどのストリーミングサービスであれば、低速モードでも問題なく使う事が可能です。
低速モードとバースト転送機能は違うので注意が必要
低速モードとバースト転送機能は異なるものなので注意が必要です。
低速モードは速度制限ですが、バースト転送機能は、最初の0.5~1秒間、200KB程度のデータを高速通信にして、Webサイトの表示などを若干早くする機能です。
しかしながら、気持ち程度なのでそこまで期待できる機能ではありません。
おすすめ低速モードのランキング
格安SIMで低速モードで無制限で使えるものを実際に検証してみた結果、おすすめの格安SIMを紹介していきたいと思います。
実際に、低速モードを有効に使う事で、最安の3GB程度の契約で十分になりますので、要チェックです!
低速モード格安SIMランキング1位(楽天モバイル)
楽天モバイルのスーパーホーダイが第1位です。
楽天モバイルのスーパーホーダイは全てのプランに10分かけ放題が含まれているので、多少通話もされる方にはとてもおすすめです。
何と言っても1位の理由は、低速モード時の通信速度制限が1Mbpsとなっており、他の格安SIMよりはかなり使えます。
格安SIMの中では、低速モードでなくても1Mbpsが出ていない格安SIMもありますからね~
しかも、バースト転送機能もついているので、低速モード時の最初の表示の遅さも軽減されますしね~
ちなみに、1Mbpsだとyoutubeの動画でも画質を落とせば(youtubeアプリが自動で切り替えてくれます)ストレスなく視聴可能な速度です。
楽天モバイルのスーパーホーダイの料金は下記の通りで、とてもお手頃なんです。
料金プラン | 1~12ヵ月(楽天会員のみ) | 13か月目以降 |
S(2GB) | 1,480円 | 2,980円 |
M(6GB) | 2,480円 | 3,980円 |
L(14GB) | 4,480円 | 5,980円 |
LL(24GB) | 5,480円 | 6,980円 |
低速モード格安SIMランキング2位(UQモバイル)
UQモバイルはau系の格安SIMで低速モード時も300kbpsとなっておりますが、通常の速度が安定的に早いのがUQモバイルです。
低速モードではもちろん容量無制限ですので、データ容量を節約する事が可能ですが、通常の速度が格安SIMの中では大手通信キャリア並みに高速なので、通常の速度でも満足したい方はUQモバイルがおすすめです。
余ったデータ容量は次月に繰り越せますので、節約して翌月に使う事も出来るのでさらにおすすめです。
UQモバイルの料金表はこちらです。
スマホプラン | 音声通話SIM | データSIM(SMSあり) |
S(3GB) | 1,980円 | ー |
M(9GB) | 2,980円 | - |
L(14GB) | 3,980円 | - |
低速モード格安SIMランキング3位(mineo)
mineoは大手通信キャリア、docomo、au、softbankに対応した格安SIMです。
お手元にあるスマホをそのまま使いたい方には、SIMロック解除等が不要になるのでとてもお手軽に格安SIMへ移行する事が出来ます。
低速モードは200kbpsとなっており、あまり早くありませんがバースト転送機能があるのでWeb画面やアプリ起動時は多少ストレスが抑えられます。
しかしながら、1位の楽天モバイル、2位のUQモバイルに比べると、通常時の速度が遅い点があります。
その点、料金は1位、2位と比べると割安になっています。
格安SIMだから、遅くてもいいから少しでも安く使いたいという方にはおすすめです。
mineo | 回線 | 音声通話SIM | データSIM (SMSあり) |
データSIM (SMSなし) |
500MB | au | 1,310円 | 700円 | ー |
D | 1,400円 | 820円 | 700円 | |
SB | 1,750円 | 970円 | 790円 | |
3GB | au | 1,510円 | 900円 | ー |
D | 1,600円 | 1,020円 | 900円 | |
SB | 1,950円 | 1,170円 | 990円 | |
6GB | au | 2,190円 | 1,580円 | ー |
D | 2,280円 | 1,700円 | 1,580円 | |
SB | 2,630円 | 1,850円 | 1,670円 | |
10GB | au | 3,130円 | 2,520円 | ー |
D | 3,220円 | 2,640円 | 2,520円 | |
SB | 3,570円 | 2,790円 | 2,610円 | |
20GB | au | 4,590円 | 3,980円 | ー |
D | 4,680円 | 4,100円 | 3,980円 | |
SB | 5,030円 | 4,250円 | 4,070円 | |
30GB | au | 6,510円 | 5,900円 | ー |
D | 6,600円 | 6,020円 | 5,900円 | |
SB | 6,950円 | 6,170円 | 5,990円 |
低速モード比較表
格安SIM | 3GB付近の料金 | 低速モード速度 | バースト転送機能 | データ容量制限 | 翌月繰越し |
楽天モバイル | 2,480円 | 1Mbps | あり | 無制限 | あり |
UQモバイル | 2,680円 | 300kbps | なし | 無制限 | あり |
mineo | 2,360円 | 200kbps | あり | 無制限 | あり |
低速モードのある格安SIMまとめ
今回ご紹介した格安SIMは低速モードを備えており、少しでも節約したい方にはとてもおすすめです。
今回紹介した3社の低速モードの速度は、概ねパケットを使い切った場合の速度制限時の速度とと同様なので、楽天モバイルの1Mbpsはとても魅力的な速度になっています。
速度が速いと容量を使い切るのが速くなりますが、低速でも1Mbpsであれば十分に使えますので、私が契約するなら楽天のスーパーホーダイのS(2G)でセコセコ使うのはありかな~と思います。
他の格安SIMの方が安い料金のものもありますが、速度の観点から楽天1点でしょうか…
あくまでも個人の感想ですので、最終的な判断はあなたにお任せします!
では、素敵な格安SIMライフをお送りください^^
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