KDDIの新料金は「povo(ポヴォ)」で20GB、2,480円の激安プラン発表

KDDIの新料金は「povo(ポヴォ)」で20GB、2,480円の激安プラン発表

KDDIはauのオンライン専用の新料金ブランドの「povo(ポヴォ)」の提供を2021年3月から開始すると2021年1月13日に発表しました。
既に新料金を発表しているNTTドコモは新料金プラントしてメインブランドから「ahamo(アハモ)」を発表し、20GB、5分間話し放題、国際ローミング82ヶ国で2,980円で提供
ソフトバンクからはLINEモバイルを新ブランド化し、「Softbank on LINE」から20GB、5分間無料通話で2,980円の新ブランドを発表しています。

今回、KDDIは昨年末の新料金発表時には後手を踏み、炎上をしましたが今回の発表内容はどうなのでしょうか?
価格を見ると最安となっていますが、一体どの様な仕組みとなっているのでしょうか?

KDDIの新料金ブランド「povo(ポヴォ)」は、料金的な差は無し?

KDDIから発表された新料金ブランドの「povo(ポヴォ)」は20GBで月額2,480円ということで、他社よりも価格は安くなった様に見えます。
しかしながら、NTTドコモの新料金プラン「ahamo(アハモ)」やソフトバンクの新ブランド「Softbank on LINE」と比べて、無料通話が付いていません。
KDDIの「povo(ポヴォ)」に5分間の無料通話は月額500円のオプションとなるので、結果として他社と何ら変わらない2,980円となる。

NTTドコモの「ahamo(アハモ)」とソフトバンクの「softbank on LINE」は総務省の要請に則り、より分かりやすい料金体系を目指し、両社共にユーザーのニーズに則した形での料金プラン(ブランド)を1つに絞ってワンプライス化している。

それらの背景からすると、KDDIの今回の新ブランドについては、前回の発表と同様に「誠実さ」に欠ける内容となっており、少し残念です。
パット見では一見最安に見えてしまうので、せめてオプションを追加しても他社より安くなる等のチャレンジをして貰いたかった。

結果として、3社ともに同一料金となり、全く競争の原理が働かない。。
これに対しては総務省から何らかのアクションがありそうです。あるのか?

KDDIの「povo(ポヴォ)」もサブブランド?

NTTドコモは一応メインブランドの新料金プランとして、「ahamo(アハモ)」を提示していますが、ソフトバンク及びKDDIはブランドとした位置づけの発表となっています。
総務省の要請では、メインブランドからという通達が合ったのだがこれでOKなのだろうか?
このグレーな対応については、総務省の今後のアクションを静観していくとしましょう。

この「povo(ポヴォ)」は他社と同様に2021年3月からサービスの提供を開始するとしています。

「povo(ポヴォ)」のオンラインに特化したブランド

さらにこの「povo(ポヴォ)」の類似点としては、他社同様にオンラインに特化したサービスとなっており、期間がない中で良く3社が足並みを揃えるなぁと関心すらします。

このKDDIの「povo(ポヴォ)」は、KDDIが提供全て提供するわけではなく、本社をシンガポールに置く”Circles Asia ”が手掛けます。
この”Circles Asia ”と協業することで、オンラインで簡易な手続きでサービスを提供するとしており、受付する拠点や提供するサービスを厳選して効率化を図ることで低価格化を実現したとしています。
発表された資料には、「povo(ポヴォ)」と”Circles Asia”協業することでUI(ユーザーインターフェイス)が簡単な操作でオプションサービスなどの設定や契約が簡単に出来そうな感じがあるので、この点はかなり期待ですし、他社の出方も気になります。

「povo(ポヴォ)」の料金オプションはトッピングメニューと表現

「povo(ポヴォ)」の基本料金に追加するオプションについては、「トッピングメニュー」と表現され、簡単なUIにてサービスを変更出来る仕組みとなるようです。

このトッピングメニューは、「5分間国内通話かけ放題」が月額500円、「24時間データ使い放題」が1回200円となることが発表されていて、これら以外に「2時間ムービー見放題」「24時間SNS使い放題」等のサービスを順次追加していくと発表しています。
これらが、シンプルなUIで追加、停止出来るのは使い勝手が良さそうです。

しかしながら、20GBで2,480円で5分間の通話を付けると他社の価格と同じです。
このことは総務大臣も「紛らわしい」「ユーザーに誤解を招く」等と苦言を呈していますので、これまでの料金体系と変わらなくなっているのが、残念ポイント。。
せっかくならば、全て入れて1プライスで最安を狙えば良かったのに。。

「povo(ポヴォ)」は5G対応?

ここで気になるのが、他社とほぼ同額で変わらないのに5Gに対応していないと言った点です。
povo(ポヴォ)は4G・5Gのネットワークに対応してるとしていますが、実際は2021年の夏頃から対応予定となっており、他社よりは劣っているのに同額でスタートとは…なんとも言えませんね。

「povo(ポヴォ)」も他社と同様にキャリアメール非対応

povo(ポヴォ)は他社の発表と同様にキャリアメールに非対応となっており、まぁ。。といった感じです。
この点については、どちらでも良いと言ったところが個人的な感想ではありますが、他社と横並びなこの体質が改善されなければ根本的な競争がなされないのでは?と思ってしまうのは私だけでしょうか?

povo(ポヴォ)の内容まとめ

ここで一旦、povo(ポヴォ)の特徴につてまとめておきたいと思います。

  • 20GBで月額2,480円(超過時の速度制限は最大1Mbps)
  • トッピングで24時間データ使い放題が200円/回(24時間)
    5分間 国内通話かけ放題は月額500円
    かけ放題は月額1,500円
  • オンライン専用でシンプルな手続き
  • 4Gネットワーク対応、5Gネットワークは2021年夏季から対応予定
  • 通話料金は20円/30秒
  • 申込方法はpovo(ポヴォ)専用サイトから申し込み

KDDIの既存のプランはどうなるのか?

KDDIの既存の料金プランもpovo(ポヴォ)の提供に合わせて見直しが行われます。
この内容は一言でいうと値下げです。
これまでの4G料金、5G料金をまとめて「使い放題MAX 5G/4G」となり、月額6,580円です。
データ利用が3GB未満の場合は1,500円自動値引きがなされるようです。
既存のユーザーに対しても今回の見直しで恩恵がありそうです。

4Gのプランでは、1,070円、5Gのプランでは、2,070円の値下げとなります。

UQモバイルの料金も見直しへ

ここで、メインブランドや新ブランドが格安な料金を提案してきていますので、サブブランドのUQモバイルについても、料金がどの様になるか気になるところです。

UQモバイルについても、今回のpovo(ポヴォ)の発表に合わせて新料金プランが発表されました。
内容はというと、容量的には直接比較は出来ませんが、povo(ポヴォ)の料金体系と比較すると繰越ができる以外のメリットは特に無く、料金的には若干割高になります。
KDDIのブランド内でUQモバイルを選択するユーザーは、あまり使わないユーザーの3GBの「くりこしプランS」の月額1,480円だけではないでしょうか?
povo(ポヴォ)の発表により、UQモバイルの存在自体が微妙な感じになる結果となっており、今後のMVNOの行方に暗雲が立ち込めている兆候では無いでしょうか?

KDDI全ブランドの料金体系まとめ

今回の発表を受け、メインブランドは使い放題の新料金プラン
新ブランド「povo(ポヴォ)」は20GBで2,480円という1プライス?
UQモバイルはお手頃プランとなっていますが、4Gのみの状況なので若干割高な料金設定に感じます。
KDDIでは、これらはブランドとして定義していて、相互に契約を変更する際の事務手数料等を無料としています。

全社の新料金を比べると…

NTTドコモの新料金プラン「ahamo(アハモ)」、ソフトバンクの新ブランド「Softbank on LINE」、KDDIの新ブランド「povo(ポヴォ)」の料金を比較してみると以下の様になります。
表を見て頂くと分かりますが、これは横並びでかなり悩みますね。。
国際ローミングとネットワークの安定度を選ぶ方はahamo(アハモ)、LINEを良く使うユーザーはSoftbank on LINE、通話しない方は2,480円のpovo(ポヴォ)を選択することになるでしょうか?
しかしながら、選択する上で一番重要なのは自分が使う場所で安定してつながるか?が非常に重要です。特に5Gネットワークは各社共にまだまだネットワークが広がっていないのが実情です。
ネットワークの広がりは現在では未だなんとも言える状況ではありませんが、4Gのサービスエリアで検討するしかなさそうです。
4Gのネットワークは各社さほど差が無いため、上記の様な選択で選ぶのが妥当の様ですね。

新プラン ahamo(アハモ) Softbank on LINE povo(ポヴォ)
キャリア NTTdocomo Softbank au
容量 20GB 20GB
LINE使い放題
20GB
料金 2,980円 2,980円 2,480円
5分間かけ放題 500円
提供 2021年3月 2021年3月 2021年3月
超過時速度制限 1Mbps 1Mbps 1Mbps
国際ローミング 82ヶ国 アメリカ放題
データ追加 1GB/500円 1GB/500円 不明
対応ネットワーク 4G/5G 4G/5G 4G/5G(2021年夏頃)