ソフトバンクは3ブランド化し、何を目指しているのか?(1/2)

ソフトバンクは3ブランド化し、何を目指しているのか?(1/2)

ソフトバンクは、「ソフトバンク」「Y!mobile」「Softbank on LINE」の3ブランド化を行いましたが、なぜ新料金プランの刷新に加えてブランドの見直しも行ったのでしょうか?
その背景について、ソフトバンクの榛葉副社長にヒアリングしたものをまとめて紹介していきたいと思います。

ソフトバンクは新料金プランを見直す際、連結子会社のLINEモバイルをオンラインに特化した形で「Softbank on LINE」という新料金プラン及び新ブランドを提唱しています。
ソフトバンク本体としては、大容量プランに磨きをかけるる形で「メリハリプラン」の容量を無制限化
Y!mobileでは、料金プランをシンプルS,M,Lの3本立ての構造を維持し5Gに対応
LINEモバイルは、100%ソフトバンクの子会社化を行い、MVNOからMNOとして「Softbank on LINE」というサービスを提供する。

ここで注目したいのが、新ブランドの「Softbank on LINE」で、LINEとオンラインを意味する「on LINE」を名前に入れることでブランドイメージを確立する狙いが伺えます。
この「Softbank on LINE」は先に新料金を発表したNTTドコモのアハモ(ahamo)と同様の20GB、5分無料通話、2,980円のサービス内容となっていますが、国際ローミングは含まれていません。

さらには、オンラインの特性を活かし、オンラインもしくはLINE上でサポートを行い、eSIMも提供します。

この様に新料金やブランドの刷新を行ったソフトバンクですが、その狙いは一体どこにあるのでしょうか?

ソフトバンクの狙いとは?

ソフトバンクとしては、「分かりづらいところを反省した」といったのが大きなポイントの様です。
新料金プランの発表については、NTTドコモがアハモ(ahamo)を発表してから、より安価で魅力的なプランの発表が期待されていて、KDDIが新料金プランを発表した際には炎上すると言った背景からも真摯に現状を踏まえて、半年間の期間限定の割引等の分かりづらい料金体系を反省すべきと考えていました。

それらを受け、今回は3つのブランドとして、正式にリリースを致しました。
ただ発表するのではなく、1度聞いただけでも直ぐに分かるようなシンプルな物を目指したとの事。
一見安く見えて、半年や1年間の期間限定の割引プランは結果として値上げされる形となってしまうため、これらのプランを一切なくす事にしました。

一方で継続される値引きもあります。
ソフトバンクの光ブロードバンドをご家庭で使われている方は、ブロードバンドとスマホを使って頂けるので、それなりの還元はしたいと言う思いもあり、以前からユーザーの方々から支持を受けていたため、継続して行きます。
そして、家族割引も適用すると複雑な料金となりますので、可能な限り複雑にならないように料金体系を考えています。

Y!mobileは逆に音声通話が無しに?

Y!mobileについては、一定の料金値下げが行われていますが、音声通話の定額プランが無くなりオプションとなっていて、あまり料金の値下げが行われていません。
この考えは単純にユーザーの方が音声プランを選択できるようにすることにより、適正な料金を選べる様にした模様。

音声通話定額のプランについては、期間限定の割引が適用されるプランだったので、この割引をなくす際の見直しとして、この料金プランを決定しているとのこと。

新プランで音声通話定額を外さないと料金的に難しいという観点もあり、今回のようなオプションで選択可能な仕組みとしたとのこと

eSIMはSoftbank on LINEのみなのか?

eSIMについては、総務省から推進するよう提言されています。
よって、eSIMの対応が現時点でSoftbank on LINEのみとなっているのはどうなのでしょうか?
これらの点については、前向きに検討を進めているとの事。
しかしながら、オンライン以外の実店舗をもつ場合、物理SIMでのオペレーションが現状維持で容易なためeSIM化のメリットが少ないことから順次対応といったのが、正直なところ。

eSIM化は、いづれ進めなければならないことですので、ソフトバンク、Y!mobileでもeSIMの提供は行われるでしょう。

アハモ(ahamo)と同様に国際ローミングはするのか?

国際ローミング等の詳細については、まだ詰められて居ないようで詳細は不明です。
しかしながら、NTTドコモのアハモ(ahamo)の様に提供国を絞って無料化は難しく、国際ローミングはソフトバンクやY!mobilベースの提供にとどまると予想されます。