楽天モバイルのユーザーは4月までに300万人を超えられるのか?(1/3)

楽天モバイルのユーザーは4月までに300万人を超えられるのか?(1/3)

楽天モバイルが、NTTドコモの「ahamo(アハモ)」、ソフトバンクの「Softbank on LINE」、auの「povo(ポヴォ)」に対抗、さらにはサブブランドのY!mobileやUQモバイルの小容量のユーザーにも対抗し、「日本全国民に最適なプラン」を提供するとして、さらなる料金改革を行いました。

2020年4月から本格的に「第4のキャリア」としてスタートし、先着300万名に対して、1年間無料のキャンペーンを実施していました。
本格サービスを展開した4月から3ヶ月で100万件の申し込みを突破し、勢いよくスタートした楽天モバイルでしたが、2020年末には200万件に到達しています。
途中からは流石に緩やかな伸びとなっていますが、月間10万件の伸びを示していて、今回の新料金プラン発表で更に伸びを加速させそうです。

楽天モバイルの「ZERO宣言」が”じわりじわり”と

楽天モバイルのサービスは既存の3大キャリアには無い部分を攻めてはいるのだが、根本的なエリアの展開が大きなカギとなっています。
自社回線エリアの課題は楽天モバイルも認識しており、自社回線エリアを当初の計画より大幅に早める形で展開速度を早めています。
さらには、各種手数料の無料化を行った「ZERO宣言」が”じわりじわり”と効果を示している様です。
既存のユーザーの中には、未だに解約時の違約金が発生するプランで契約してるユーザーもいるため、徐々に効果を示しているというのが実状の様です。

2020年11月からは、新たにオンラインで本人確認を行う仕組みを導入し、eSIMをフル活用することに着手しています。
これに合わせて、eSIMに対応した「AQUOS sense4 lite」「OPPO A73」の導入も行っており、一時的なお試しユーザーの囲い込みも容易にしています。

2021年4月からは、無料期間を終えるユーザーが増えてくるため、収入の目処が見えてきますが、700万回線が損益分岐点としており、今後の伸びがどれほどになるのかが気になるところ。

楽天モバイルの伸びは順調?

楽天モバイルのユーザーの伸びは順調としており、自社回線のエリア拡大は計画の5年前倒しで構築しているとしています。
さらには、「楽天エコシステム」を使用したオンラインでのユーザー獲得が進んでおり、黒字化に向けて順調に遷移していると楽天モバイルは公表しています。
その背景としては、「Rakuten mini」が爆発的に売れ在庫が無くなった期間があり、その間は申込みと契約の間でギャップが産まれていたようで、現在はその問題は解消しているため、順調にユーザーの獲得が遷移しているということ。

楽天モバイルが回線数を順調に伸ばしているその背景は?

楽天モバイルがユーザー数を伸ばし続けているその背景には大きく3つの要因があります。
1つ目は、シンプルな料金。2つ目は自社回線エリアの拡大、3つ目はオンラインで手続きが可能な楽天エコシステムになります。

先ず1つ目の料金ですが、2,980円と言うシンプルな料金に「Rakuten Link」を用いた通話無制限、でーた無制限、SMS無制限といった単純で明確な安心な料金になります。
しかしながら、この様な価格でこれまでの経営を行うと利益は出ないため、設備投資で40%、運用コストで30%のコスト削減を行い、他社と比較しても価格的な優位性を保つとしています。

このシンプルな料金は非常に魅力的ですが、300万人までは1年間無料となっているため、現状は利益が実際どの程度になるのかは明確になっていないため、グレーと言ったところでしょうか。

先行する大手3社のエリアと比較するまでには至ってはいませんが、当初の計画よりも楽天モバイルのエリア展開は大幅に前倒しで構築が進んでいます。
現在の楽天モバイルのサービスエリアはKDDIのローミングが行われており、楽天モバイルとしては自社回線をより早く構築することで、ローミングによりKDDIに支払う回線利用料を抑える事が可能になるだけでなく、ユーザーとしてもローミングエリアでは5GBの容量制限があるため、楽天回線エリアに居住のユーザーとそれ以外のユーザーでは回線成約率は倍ほど違うとしています。

楽天モバイルの自社回線の人口カバー率は、2021年夏に96%に達する見込みとなっており、当初の計画の2026年3月の計画から、おおよそ5年前倒しして基地局設備構築を加速させているとしています。

このい人口カバー率というものは、あくまでもエリアを評価する指標の一つで、もし100%になったとしてもどこでも使えるといったわけではありません。
人口カバー率としてカウントされるのは、市町村の役場がエリア内にあればカウント対象となります。大手3社については、カウント対象となっていない地下街やビルなどのもサービスエリアを構築しているため、まだまだ差が大き良いのは事実として理解しておきましょう。

しかしながら、第4のキャリアとしてこの短期間で人口カバー率96%としてきたことについては評価に値します。

自社回線エリアの広がりに合わせて契約ユーザーも右肩上がりで伸びを示しています。

この楽天モバイルのサービス開始以降、楽天エコシステムの相乗効果により伸びを示していて、既存の楽天んエコシステムのユーザーが楽天モバイルを使い始めているというデータが出てきている様です。
逆に楽天モバイルで楽天のサービスを使い始めたユーザーについても、数ヶ月以内には楽天のサービスを使い始める結果となっており、他社には出来ないベネフィットを産んでいるとし、さらなる連携を強めるとのこと。

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