楽天モバイルが新料金プランでahamo、Softbank on LINE、povoに対抗(1/3)

楽天モバイルが新料金プランでahamo、Softbank on LINE、povoに対抗(1/3)

楽天モバイルはRakuten UN-LIMIT Vに続くUN-LIMIT Ⅵを発表し、さらなる値引きに踏み切りました。
ユーザーからすると、パット見はあまり変化が無い様に見えますが、楽天モバイルとしてはかなり収益率が下がる仕組みとなっています。
この先行する大手3キャリアに対抗することが目的で、解約率を下げる事が目的のようですが、実際のところ大丈夫なのでしょうか?
Rakuten UN-LIMT Ⅵではどの様な変更がなされているのでしょうか?
それでは詳しく見ていきましょう。

Rakuten UN-LIMIT Ⅵはどの様なプランなのか?

NTTドコモを始め、ソフトバンク、auと続いて新料金プランを打ち出しています。
価格帯は20GBの容量で月額2,980円となっており、価格だけで見ればRakuten UN-LIMIT Vの価格と同じとなっていました。
そのような背景から、契約解除の流れが楽天モバイルとしては懸念されていたため、楽天モバイルも料金プランの改定が行われました。

改定された料金プランは「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」というネーミングで、料金は月額2,980円(税別)で楽天回線の場合は無制限でデータ使い放題とこれまでと同じ料金となります。
これまでと異なる点は、これまでの料金プランに段階制を導入し、パケット消費の少ないユーザーに対して安価になるような仕組みを投入するという点です。
さらには、1GBに満たないユーザーの場合は月額0円にするといった大胆な料金設定を発表しました。

楽天モバイルの新料金については、「1プラン」であり、これまでと変わらないと会見では繰り返し発表されており、この新料金については1プランでありながらデータ消費量に応じて自動的に料金の請求額が変わる仕組みとなっています。そして上限が2,980円です。

この「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」は大手3社の新料金プランに対抗したことは間違いありませんが、小容量のユーザーにとっては格安SIMを選択する様な形で新たなユーザー層の獲得も狙う背景が見られました。

新料金体型の提供開始時期は、2021年4月1日を予定しており、現楽天モバイルのユーザーについては、自動的に「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」へのプラン変更が行われます。

「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」が業界に与える影響は?

楽天モバイルはこれまで、2020年3月の発表から料金のリニューアルを2回しています。
先ず1回めは、auのパートナー回線容量を2GBまでとしていたものを5GBまで増量させ「Rakuten UN-LIMIT 2.0」と改定しました。
そして2回目は、5Gに対応させ「Rakuten UN-LIMIT Ⅴ」と改称しています。
その間、料金については変更はありませんでした。

今回の料金改定は、この1年の間で異例の3回目の料金プラン改定になります。
現状、300万人1年間無料の期間が終了しておらず収入がない状況で大幅な料金改定に踏み切った形になります。
契約から1年間を無料とする300万人を対象としたキャンペーンでは、契約者からの収入はない状況です。あったとしても、2回線以上を利用しているユーザーからの収入のみになるので、収入ゼロに等しい状況になります。

3回目の料金改定に踏み切った背景は?

1年の間に3回も料金改定を行う事になった背景は、大手3大キャリアが発表した新料金プランの影響が大きことは確かです。
さらには、メインブランド以外のauのサブブランドのUQモバイル、ソフトバンクのY!mobileも2月1日から値引きを行った新料金プランを展開するため、低価格帯の競争が激化し、楽天モバイルとしては、未達の300万人をどうにか達成したいという思いからではないかと思われます。
会見の中では、現状220万人の契約であと80万人と公表しており、このままでは300万人キャンペーンに届かない最悪の結果の可能性もある。
これらの背景から、3回めの料金改定に踏切ったのではと思われる。

会見の中で三木谷CEOは”全国民に対して最適なプランを提供するとし、その事が楽天モバイルのミッション、心意気だ”としています。
そして、新料金に対しての自信も垣間見せていました。

「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の具体的なプランは?

「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の料金プラン内容は、段階制が導入されています。
段階に分けたプランはこれまでの様々なキャリアの料金プラン設定ではありましたが、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」は2,980円で容量無制限に加えて段階的に使用容量が少ないユーザーは安くなる仕組みとなっています。
このプランは、今後のトレンドになることを期待したい考え方だが、採算がとれるのかには疑問が残るため、今後の楽天モバイルの動向をウォッチしていきたいと思います。

この「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の発表で繰り返されていたのは「ワンプラン」であるということ
ワンプランで分かりやすさを売りにしていたところに更にメリットを追加した形の料金プランです。

段階としては
〜1GB:0円
1GB〜3GB:980円
3GB~20GB:1980円
20GB〜:2,980円

結果として、〜20GBまでしか使わないユーザーの大幅値下げとなっています。

2,980円でデータ容量無制限というコンセプトには変更はありませんが、データ消費が少ない方は値引きを受けられる形です。
特に大手3キャリアは20GBで2,980円となっているため、実質1,000円安い1,980円で20GBの容量を使えるため、かなり攻めた料金設定になっています。

そして、一番の驚きはこの中でも〜1GBに満たないユーザーは0円となるということ。
0円SIMでユーザーを集める格安SIMはこれまではありましたが、MNOとして0円のプランを提供することは異例中の異例です。

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