「Rakuten UN-LIMIT VI」は全国民に最適な料金を提供出来るのか?

楽天モバイルは2021年1月29日に新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT Ⅵ」の発表を行いました。
この新料金プランは「全国民に最適なワンプラン」をという狙いのもと発表されました。
この新プランの発表を受け、大手3大キャリアだけでなく、サブブランド、さらには格安SIMを含めた携帯業界全体に激震が走る内容となっています。
今回発表された「Rakuten UN-LIMIT VI」とは一体どの様な料金プランとなっているのでしょうか?

「Rakuten UN-LIMIT VI」はどの様なプラン?

楽天モバイルが発表した「Rakuten UN-LIMIT VI」は、これまでの2,980円で自社エリア無制限といった特徴を維持しつつ、段階制を導入することによって、データを使わないユーザーに対しては割引を行うと言った内容のプランになっています。

「Rakuten UN-LIMIT VI」では、なんと〜1GBは0円、1GB〜3GBは980円、3GB〜20GBは1,980円、20GB〜は2,980円とした段階制の料金プランとなっています。

「Rakuten UN-LIMIT VI」はシンプルな「ワンプラン」

「Rakuten UN-LIMIT VI」では、段階制の料金を取り入れながらもこれまでの「ワンプラン」という特徴も維持した形での提供としていて、利用したデータ量に応じた料金形態となっています。

楽天モバイルの三木谷氏は、料金プランは、スマホを沢山使う方に向けてシンプルな形で提供することを目標にしてきていました。
しかしながら、日本のデータ使用状況はあまりデータを使わないユーザーが66%を占めている状況で、ライトユーザーに最適なプランを提供しなければとして、「全国民に最適なワンプランを提供しなければ」という観点から今回のプランにとなったことを発表しています。

「Rakuten UN-LIMIT Ⅴ」では、毎月50GB使うようなヘビーユーザーと月間1GBしか使わないユーザーも同額となり不公平感がありましたが、「Rakuten UN-LIMIT VI」では、1GBに満たないユーザーは0円で済む。
また、毎月のデータ使用容量にバラツキがある方にとっては、プラン変更の手間や容量超過時の低速制限を受ける事が無いためとても便利なプランとなっています。

大手3大キャリアの新料金プランと比べると

NTTドコモからは「ahamo(アハモ)」、ソフトバンクからは「Softbank on LINE」、auからは「povo(ポヴォ)」の新料金プランが発表され、価格は20GBで2,480円、2,980円となっており、楽天の優位性が若干薄れた印象がありました。
「Rakuten UN-LIMIT VI」では20GBで1,980円となるため他社と比較すると、「Rakuten UN-LIMIT VI」の方が500円〜1,000円安くなっています。
さらには、大手3大キャリアはオンライン専用のプランとなっており、店舗での取り扱いはありませんが、楽天モバイルではスマホ初心者等も安心して使えるように店舗での受付も行っています。
さらには、2021年からはキャリアメールを提供する予定である事も会見で明らかにしました。

4キャリアの料金比較表

楽天モバイルの1年間無料キャンペーンは残り80万人

楽天モバイルは、300万人を対象として、基本料金を契約から1年間無料というキャンペーンを行っており、発表会時点では220万人の状況で、残り80万人となっている。
今回の新プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」の発表によって、格安SIMなどで低容量プランを選択していたユーザーにとっては契約変更の大チャンスでは無いだろうか?

「Rakuten UN-LIMIT VI」導入で黒字転換が遅くなる?

「Rakuten UN-LIMIT VI」の導入によって、料金収入観点では20GB以下の容量のユーザーは値下げとなり楽天としては減益になります。
楽天モバイルが黒字に転換する収益分岐点は2020年5月の決算期に700万回線契約が黒字の分岐点としていました。
今回の「Rakuten UN-LIMIT VI」によって、収益が下がることから分岐点があがり長期間赤字に転ずるのでは?といった声も上がっているのは事実です。
楽天としては、新規ユーザーの獲得コストがさがり、既存ユーザーは楽天の様々なサービスを活用している方が多いため、解約率も抑えることが出来るため、黒字化のタイミングは変わらないという見解。

「Rakuten UN-LIMIT VI」のキモは「サービスエリア」

楽天モバイルのサービスエリアの開設状況は2021年1月時点でカバー率は73.5%となっており、2021年夏頃までに96%まで拡大予定であることを発表しました。

また、更に先の話ではありますが、衛生から電波を出す事によって地理的なカバー率を100%にすると未来の話も織り交ぜてエリア展開に対する意欲を示した。

ここで注意したいのが、人口カバー率のカウント方法。
人口カバー率は、各市町村の役場等をカウント対象としており、役場で使えればカバーしたことになります。
しかし、実際にユーザーが使えるサービスエリアとは考え方が異なるため、幾ら人口カバー率が高くてもスカスカのエリアであればどんどんユーザーが離れていくことは免れない。
人口衛星から電波を出し、地理的に日本全国を100%カバーするということは未だまだ不透明な部分が多いです。これから実証実験を始めるとしており、電波免許など様々な法的な課題が残されているため、クリアしなければならない課題が多いが、この件については総務省にてタスクグループが作られており、他の3社も一緒に干渉しないかなどを含めて検証を行っています。

エリアの課題を抱える一方で、楽天モバイルは現在LTEバンドは1.7GHzしか保有していないため、700〜900MHz帯の「プラチナバンドは必要」という認識を示しており、プラチナバンドの再編を求めていくとした。

「Rakuten UN-LIMIT VI」の特徴まとめ