管新政権のアクションプランに対してサブブランドだけの値下げに苦言

管新内閣が発足した後、2020年10月27には総務省から「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクションプラン」を公表しました。
その結果、ソフトバンク及びauのサブブランドのY!mobile、UQmobileから20GBで4,000円前後の料金プランが発表されました。
これを受け、様子見をしていたが肝心のソフトバンク及びauからは料金の値下げのアナウンスは有りません。

この状況を鑑みて、2020年11月20日の会見で武田総務大臣はサブブランドのみの値下げは「羊頭狗肉」だと苦言を呈しました。

武田総務大臣の「羊頭狗肉」発言とは?

武田総務大臣は、政府の要請に対して、ソフトバンクはサブブランドのY!mobile、auはUQmobileから20GBのプランを4,000円前後に値下げしたプランを発表しました。
20GBで4,000円前後という料金は安価なプランで値下げを行っている事にはなりますが、多くのユーザーは大手通信キャリアとの契約をしており、ソフトバンク、auが値下げを行わない事に対して「羊頭狗肉」と発言しています。

Y!mobile UQmobile
料金プラン シンプル20 スマホプランV
月額料金 4,480円 3,980円
高速データ通信容量 20GB 20GB
低速時の速度制限 1Mbps 1Mbps
通話料金 国内10分かけ放題
超過(20円/30秒)
20円/30秒
(+700円で10分かけ放題)
家族割 500円割引

羊頭狗肉とは?

羊頭狗肉とは、ようとうくにくと読み、意味は「良品に見せかけたり、宣伝は立派だが、実際には粗悪な品を売るたとえ。」
羊はひつじ、狗はいぬで、羊の頭を看板にかけながら、実際は犬の肉を売る意味です。
武田総務大臣も発言の際には、「羊頭狗肉という言葉が適切かは分からないが…」としていますが、要は見せかけだけ値下げしました。といった対処に対して苦言を呈したいといったことです。

「羊頭狗肉」発言の背景は?

総務大臣の武田氏は2020年10月30日の会見の中で、サブブランドからの新プランを皮切りに「事業者・ブランド問わず・利用者に魅力的な料金やサービス提案が新たに出てくることは間違いない」と期待を寄せていたのだが、肝心なメインブランドのソフトバンクとauから値下げを発表しないことは「問題」とした。

コロナ過の家計負担を軽減することが本来の目的

コロナ過において、経済が停滞する中、家庭の負担を考えると携帯電話料金が値下がった事をユーザーが体感しなければ全く意をなしません。
アクションプランを公表した後にサブブランドからは割安な料金が発表されたことは良いとして、多くのユーザーが利用しているメインのブランドから新しいプランが発表されない現状を鑑みて問題と発言に至った様です。

武田総務大臣は会見の中で「羊頭狗肉」という言葉を使い、形だけ割安なプランを用意しても意味を全くなさない、割安なプランを提供しても利用者に分かりやすい形でプランを提供しなければならないとしています。
特に年配の高齢者向けにはもっと丁寧なやり方を自ら考えるべきとしました。

全てのユーザー(国民)が低廉化の恩恵を受けるには、大手通信キャリアの協力もしてもらわなければと発言し、メインブランドでの値下げを指示する形となっています。

料金の低廉化が進まなければ、更に一歩進んだアクションプランを作る準備をしているとし、ソフトバンク、auの今後の動きに期待したい