どんなときもWiFiの評判「つながらない」理由は何?

どんなときもWiFiのサービスを提供しているグッド・ラックでは、2020年4月3日からサービス安定供給のため新規受付を停止している。
「無制限で使い放題!」と銘打って、CMを展開しているどんなときもWiFiですが、なぜこのような事が起こったのでしょうか?
そこには、クラウドSIMを使ったサービスの落とし穴がありました。

クラウドSIMを使ったサービスは最近多くなってきていますので、クラウドSIMの仕組みも含めて、この様な事態になった背景を見ていきましょう!

どんなときもWiFiがつながらない理由とは?

どんなときもWiFiではクラウドSIMという技術を利用した通信サービスで、今までは端末にSIMカードをさして利用していたものを、サーバー上に複数のSIMカードを置き、そのSIMカードのデータを電源を入れた際に、その場所にあったSIMを選択してダウンロードして利用する仕組みです。

どんなときもWiFiでは「無制限で使い放題」をうたっていて、2年間は3,480円/月で利用できるサービス展開となっています。
どんなときもWiFiでつながらないと評判が上がりはじめたのは2020年2月から。
2020年2月には一部のキャリアから提供されているSIMカードに不具合が発生し、3月にはSIMカードの提供が停止し、通信に必要なSIMカードが不足した事が原因でつながらない状況が続いていました。
どんなときもWiFiではつながらない評判を受け、4月1日までにサービス復旧をめざしてきたが、対応が追い付かず4月3日から新規受付を停止する事態へと陥ってしまっています。

つながらないユーザーへの対応

つながらない状況になった既存のユーザーに対しては、基本料金の返金及び解約事務手数料が免除され解約を可能として対処を行っています。
つながらない状況になったユーザーとは、4月1日以降で1週間で2回以上かつ30分以上連続で低速(384kbps以下)となった場合、若しくは3時間以上の低速(384kbps以下)が1度でも発生したユーザーとなっています。
これにより、既存ユーザーを減らすことでつながらない状況からの回復を図る状況となっています。

この様な対処方法は、顧客を減らす事になるので最終的な対処法と察する事が出来るため、つながらない状況はしばらく続きそうです。

なぜこのような事態になったのか?

ではなぜ、「どんなときもWiFi」ではこのような事態が発生してしまったのでしょうか?

クラウドSIMはサーバー上にSIMカードを設置し、データを端末へダウンロードする事で端末はインターネットへ接続できるようになっています。
このため、SIMカードが不足している状況では、SIMカードのダウンロードが発生する電源を投入する際にSIMカードをダウンロードできない端末が存在する事になり、つながらない状況に陥ってしまいます。

【クラウドSIMの接続フロー】
1. 端末の電源が入ると先ずはローミング接続を行い、端末の位置情報等をSIMサーバー側へ報告します。
2. SIMサーバーでは端末の位置情報を元にSIMサーバー上のSIMの中から使用するSIMカードを選択します。
3. SIMサーバーは端末へSIMカードのデータを転送します。
4. 端末はSIMサーバーから送られたデータを元にSIMカードに適応したキャリアの電波を補足し通信を開始します。

クラウドSIMの場合、新規ユーザーだけつながらない状況が発生する訳ではなく既存ユーザーも含めてすべてのユーザーで発生しうる状況となります。
もともと繋がっていたユーザーであっても、電源を再投入した際にクラウド上にSIMカードが不足していれば発生してしまいますので、まさに椅子取りゲーム状態です。

今までの端末にSIMカードをさしていた場合はこの様な状況は起こり得ないのですが、契約ありきで設備投資を怠ったことが根本的な原因です。

サーバー上にSIMカードは下の写真の様に無数に刺さっています。
SIMサーバーの事は、「SIMプール」「SIMバンク」とも呼ばれており、実際に様々な国と地域のSIMカードが刺さっています。

SIMカードの不具合からのSIMカード不足。
クラウドSIMと言えど、実際のSIMを使っていることからこの様な事が起こってしまったようです。

このことは、他のクラウドSIMを使ってサービスを提供している「どスゴイWiFi」「よくばりWiFi」「限界突破WiFi」「めっちゃWiFi」等でも起こりうるので、クラウドSIMを検討されている方は、この様なリスクがある事も念頭に入れて契約を行う事が必要です。